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バイオマスなら持続可能?
木質バイオマス発電は、地域の廃棄物や未利用木材を活用する「地産地消」で、大気中のCO2を増やさないカーボンニュートラルな再生可能エネルギー、とされています。しかし本当にそうでしょうか?
日本の再生可能エネルギー固定価格買取(FIT)制度が支援するバイオマス発電所の約7割(容量ベース)は輸入燃料で、その約半分がベトナム、カナダやアメリカなどから輸入される木質ペレットです。残りの半分はインドネシアとマレーシアから輸入されるパーム核殻(PKS)です。
輸入木質バイオマスの生産地では豊かな森林生態系の劣化や炭素蓄積の減少、加工場からの排気や排水による環境法違反、大気汚染による地元住民の健康被害などの社会的問題も発生しています。
輸入木質バイオマスは、伐採·加工·輸送の各過程でCO2を排出し、燃焼時には石炭よりも多くのCO2が排出されます。生産地の環境·社会にさまざまな問題を引き起こし、気候変動を加速させる「輸入木質バイオマス発電」をFIT制度で支援することが本当に「持続可能」と言えるのか、このサイトで詳しく検証します。
問題を知る
「地産地消」で「カーボンニュートラル」な再生可能エネルギーとされる、木質バイオマス発電。
実際はどんな課題を抱えているのでしょうか?3つの側面から解説します。
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カーボンニュートラルではない
木材を燃やすと石炭よりも多くのCO2を排出します。国の温室効果ガス算定方法を定めたIPCCガイドラインでは、森林からの排出は「伐採地の土地利用部門で排出をカウント」し、二重計上を避けるためにエネルギー部門ではカウントしないルールとなっています。しかし、企業の国際的な排出算定基準·GHGプロトコルでは、木材の燃焼によるCO2は報告しなければなりません。
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生産地の環境・社会への
影響日本に大量の木質ペレットを輸出しているアメリカ南東部では、ペレット工場で環境法違反が多発し、地元住民の暮らしや健康が脅かされています。カナダではペレット生産が原生林の伐採圧力となり、森林の炭素蓄積と生物多様性が損なわれ、最大のペレット輸入元であるベトナムでは、アカシアを3~5年で伐採する超短伐期施業により、土地生産性の低下や土壌流出による災害増加などが懸念されています。
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FIT制度の課題
FIT制度は、電力消費者から再エネ賦課金を徴収することで支えられています。FITの目的は、再エネ普及による環境負荷の低減、日本の競争力の強化、産業振興、地域活性化などです。バイオマス発電は燃料を輸入した場合、コストの7割と言われる燃料費が海外に流出し、産業振興や地域活性化の効果は非常に限定的です。またCO2排出量が多いため、環境負荷低減効果もほぼありません。
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地球・人間環境フォーラムは、気候変動、森林減少、砂漠化など幅広い地球環境問題に対して、行政、企業、NPO・NGO、メディアとの連携・ネットワークを進めながら、分野横断的に取り組む非営利の環境団体です。
世界の森林保全に関して、木材やパーム油の消費のあり方に関するさまざまな調査や、企業に情報開示や持続可能な調達方針の策定や運用を求めたり、それらを後押しする政策提言などの活動を行ってきました。
バイオマス発電の持続可能性に関する調査・提言活動は2016年に開始。国内外の環境NGOらとの連携のもと、特に燃料を輸入に依存する「木質バイオマス発電」について、原料の木質ペレット生産地の森林生態系や気候変動への影響という観点から、現地調査・提言活動を行っています。